!!!光制御超並列電子線リソグラフィ  電子線リソグラフィは電子線を用いて超微細な回路パターンを基板に直接描画する超微細加工技術であり,集積回路(IC)やMEMSの高機能化などに期待されている,しかし,描画に時間がかかり生産性が低いという問題がある.そのため電子源を並列化し生産性の向上を図る研究が行われているが,電子を放出するには高電圧を印加することが必要である.高電圧のスイッチング素子の小型化が困難であり,電子源の並列化は実現していない.  本研究室では,光照射によって電界放出を制御するプラズモン増強電界放出電子源の開発が進められている.そこで,本研究では高速電子線リソグラフィ実現のために,プラズモン増強電界放出電子源を高密度に並列化した電子源アレイを製作し,光制御駆動することを目的とする.Fig. 1 にプラズモン共鳴電子源アレイを示す.電子源アレイは石英ガラスを加工し多数並列化した突起に金を成膜して製作する.プロジェクターなどに利用されているマイクロミラーアレイを裏側に配置することで,突起一個一個に選択的に励起光を照射し電子線放出を制御する.この方法によって電極が共通になり,個別配線やスイッチング回路が不要となる.  これまでにフォトリソグラフィ,エッチング,薄膜成膜技術等のナノ加工技術を用いて電子源アレイの製作に成功した.製作した電子源アレイにプラズモン共鳴波長の532 nmレーザー光を入射し電界放出の増強に成功した. {{img figall.jpg}}